8話。計画実行。

3時20分、病院の前で初音をひろった。
こっからは、1分1秒無駄に出来ない。
ミノルと初音の、和解と示談の話し合いは、後にしてもらい、オレの計画をふたりに伝えた。

わかった・・・。

ミノルと初音の返事を貰う頃には、病院から一番近い派出所の側に車を泊めていた。

まずは、この車の盗難届けを出さなくては、始まらない。

バタンッ!

俺は、車のドアを閉めた。
カチコミ大作戦スタート!!!
俺は、細かい不安を払いのけ、派出所に入った。
すいません・・・。


たいして大きな声は出したつもりはない。

え゛っ、あ゛っ!
なっど、ど、どうかされましたか?

明らかに動揺している。
ん?あっ!!!

病院を教えてくれた警官だった。
両手で、目一杯隠しているが、机の上には亀が散乱している。

ち、違うんだ!亀が迷子になってて。
いま、調書をとって・・いて・・
ごめんなさい。

別に、あんたの上司じゃないし、いいよ。

俺は、このダメ警官に二度も助けられる事になる。
謝らなくていい。デタラメの盗難届けさえ書いてくれれば、好きなだけ亀と遊んでくれ。って感じだ。

えっと、いつ頃車がない事に気が付きましたか?
時計を見ると、既に3時40分になっていた。

オレに書かせろっ!

警官の目をジッと睨み、そう言ってみた。

警官は、机の上の書類を俺の方に滑らせ、ペンをよこした。

なんて話しの分かる男だ。
ロクスッポ脅してもいないのに、相当亀で遊んでた事が、ヤバイと思ったらしく、
何でもするから、亀の事だけは、云わないでくれ。みたいな空気が、全身から出ていた。

車は、3日前に、コンビニで盗まれた事にして、最後に彼の印鑑をついてもらった。

コサイっていう判子をボンッと押すと、警官は、煙草に火をつけ、亀を水槽に戻しながら、ニャッと微笑んだ。

考えてみれば、この男も立派な共犯だ。

ありがとう。

軽く手をあげ、派出所をあとにした。
車に乗り込み、ミノルの案内で、事務所に向かった。

もう、引き返せない・・・。
淳ちゃん!テンション上がる曲かけようっ!
ねっ、初音っ!テンションあげよう!

相変わらずのアホぶりで、後ろから、CDを引っ張り出してきた。

ビーチボーイズ。
寄りによってビーチボーイズを選んできた。

まあ、いい。この際ビーチボーイズだろうが、テリヤキボーイズだろうがかんけいない!!!

俺たちは、大爆音で、ビーチボーイズをかけながら、目的地へとクルマを走らせた・・・。
つづく。

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  1. またまた出ましたね、敏腕刑事((*´∀`))ウキャキャ 

    こーゆーヤツいますよね!

    …っつーか、警察になって交番勤務してたら、まんまこうなりそう。。(ノд`@)

  2. コサイ巡査、万歳!!
    ・・・・笑う、亀と遊んでるおまわりさん◎

  3. そろそろ9話を読みたいです。

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